2007年 10月 31日
がっかりだよ〜
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「浜岡原発止めよう裁判」に不当判決がでた。原発が止まる夢がひとつかなうと思っていたのに。
でも、弁護士さんが「じゃんけんに一回まけたぐらい」のことだと言っていたので望みを持った。
被爆死をした方がいたなんて悲しい。↓記事を読んでね。
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浜岡原発運転停止認めず 静岡地裁、耐震性を評価
原告側は即時抗告、控訴
中部電力浜岡原発(御前崎市)の運転差し止め訴訟で、静岡地裁(宮岡章裁判長)は26日、原告の市民団体の請求を棄却した。並行審理された仮処分申請の却下理由で、7月の新潟・中越沖地震で被災した東京電力柏崎刈羽原発について触れ、「原子炉が自動停止したことによって炉心溶融などの重大事故が未然に防止され、安全性が確保されたと考えることもできる」などと、耐震性に踏み込んだ評価を下した。
柏崎刈羽原発では、最大で想定を2・5倍上回る揺れを観測し、変圧器火災や放射性物質を含む水漏れなど約3000のトラブルが続発。原発の安全性に不信が高まっていただけに、地裁の決定は波紋を広げそうだ。原告側は同日午後、判決を不服として控訴し、仮処分についても即時抗告した。
原告側は中越沖地震の発生3日後に開かれた仮処分申請の最終弁論で、同地震の資料を急きょ証拠提出していた。
宮岡裁判長は却下理由で「柏崎刈羽原発で多くの損傷やトラブルが発生しているとしても、重要な設備に根本的な欠陥が生じたことはない」と安全性を評価。「想定を超える地震がただちに原子炉の重大事故に直結するわけではない」とした。また柏崎刈羽原発と浜岡原発は立地条件や耐震設計の方法が異なるとして中越沖地震の被災事例から東海地震の被災事例を推認できないとした。
仮処分申請と同時に審理された運転差し止め訴訟の判決では、争点となった(1)中電が想定した東海地震の規模(2)原発の耐震性(3)老朽化による強度低下−などについて、被告の中電側の言い分をほぼ全面的に認めた。判決は、地震の規模について「十分安全側に立った想定がされている」と中電の想定を評価。耐震性は「余裕を持って設計されており、想定に近い揺れに襲われても直ちに問題が生じない」とした。中電の施設の老朽化対策についても「機器のひび割れなどを事前に予測し、部品を交換して安全性を確保することは可能で、合理的」などとした。
2007年10月27日 中日新聞
浜岡原発停止認めず 『被ばく死』遺族無念
『運転止めたかった』 勤務の息子を白血病で失う
原告の市民団体が全面敗訴した26日の浜岡原発運転差し止め訴訟。詰めかけた支援者の輪の中に、原告とは別の立場で肩を落とす人がいた。神奈川県横須賀市の嶋橋美智子さん(70)は、浜岡原発で働いていた長男を白血病で失った。「息子のような犠牲者をこれ以上出したくなかった。止めてほしかった」。曇り空の下で唇をかんだ。
浜岡原発の炉心下で8年余、計器の保守を担当した長男伸之さん=当時(29)=は1991年、白血病で亡くなった。被ばく線量から放射線被ばくとの因果関係が認められ、94年7月に労基署から労災認定を受けた。
浜岡では唯一、伸之さんが認定を受けた。原発労働者の問題を社会に問う先駆けとなったが、息子の死は美智子さんの人生を変えた。
「会社は労災補償額にほぼ見合う3000万円の弔慰金を支払う。遺族は労災申請しない」。葬儀後に、中電の孫請けだった勤務先からこのような趣旨の覚書を手渡された。
その後、伸之さんが持っていた「放射線管理手帳」に、死の翌日付で勤務先が被ばく線量の値など7カ所を訂正しているのを見つけた。いったんは覚書に署名したが「なぜ死んだのかはっきりさせたい」と労災申請を決意した。
原発問題に詳しい藤田佑幸・元慶応大助教授は「大半は雇う側が金で解決する。労働者側も労災は認められないと受け入れてきた」と説明する。
原発で年に一度、義務づけられた定期点検では、多数の労働者が炉心近くまで入って点検や洗浄作業を行う。浜岡原発の炉心付近で約20年働く男性(56)は「放射線を浴びざるを得ない仕事だから仕方ない。自分だってこの先、発病するかもしれない」と話した。
労災めぐり会社不信、今も
放射線被ばくの可能性がある現場に従事している「被ばく労働者」の数は、伸之さんが亡くなった当時とほぼ横ばい(6万−7万人)だが、現在まで労災認定は9件にとどまる。被ばく線量と発病との因果関係の解明が難しいからという。
美智子さんは息子を失うまで、原発で被ばくするとは思いもよらなかった。生前に気づいてやれなかった悔いと「被ばく死」を隠そうとした会社への不信感は今も消えない。
静岡地裁前で「不当判決」の垂れ幕が掲げられると静かにうなだれた。「被ばく労働者がいて初めて稼働するのが原発。原発は夢のエネルギーともてはやす人もいるけれど、判決を機にこの現実だけでも知ってほしかった」と話した。
元請けの中部電力は今も、伸之さんの死と被ばくとの因果関係を認めていない。(静岡総局・森本智之)
2007年10月28日 中日新聞
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by keep5ing
| 2007-10-31 10:10
| 核・原子力